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「夏季休工」制度とこれからの熱中症対策|真夏の工事はどう変わる?


年々厳しくなる夏の暑さ。現場で働く職人さんにとって、夏場の工事は、まさに「暑さとの戦い」です。

これまでダイマツでは、バートルのエアークラフトやアイズフロンティアのペルチェウェア、水冷服、ファン付きヘルメットなど、数多くの熱中症対策アイテムを紹介してきました。

HOT-SCOP ハイビスICWベストプロXベストを2つもっている

ですが、気になっていることがあります。

それはお客様からのこんな言葉です。

道具がどんどん進化しているのはわかる。でもこの猛暑の中で快適な環境を作るのは限界があると思う。
高価な空調服や冷却ベストを買ったけど、やっぱり暑いものは暑い。

各メーカーからは年々素晴らしい商品が提案されますが、やはり自然の力にはなかなか及ばないのか…。

そう感じていたところに飛び込んできたのが、このニュース——国土交通省による「夏季休工」制度でした。

「夏のど真ん中は工事を休もう」という思い切った制度は、現場にどんな影響を与えるのか。職人さんのハードな環境を少しでも和らげることができるのか。

この記事では、その内容や背景、そしてこれからの働き方についてわかりやすく解説します。

ガッツポーズをしている笑顔の女性イメージ

目次

1.夏季休工制度とは?

2.2025年6月からは熱中症対策が法的に義務化

3.実際の現場でできる工夫

4.現場の声とこれから

1.夏季休工制度とは?

簡単に言うと「夏はムリに工事をせず、春・秋に集中して進める」という働き方改革です。

ポイントは以下の通り👇

  • 国土交通省が2026年夏から試験的に導入します
  • 対象は地方整備局発注の道路舗装や道路照明などの土木工事
  • 7月~8月の真夏は原則休工
  • その代わり、早朝・夜間の工事を推進
  • 契約書に休工の要件を盛り込み、工期も余裕をもって設定
  • 損壊した道路の修繕など、緊急性の高い工事は対象外
夏休みカレンダー

宇都宮での先行事例

実はこの制度、まったくゼロから始まるわけではありません。関東地方整備局の宇都宮国道事務所では、2024年から独自に試験導入しています。

  • 実施された工事は、道路舗装や道路照明など計8件
  • 現場からは次のような声が聞かれます
    「暑さのピークを避けられて作業がしやすい」
    「体調管理につながる」
    「働き方改革の一環としても評価できる」

工事業者からはおおむね好評であることがわかりますね。

一方で、日雇い労働者の「収入が減る」という問題もあり、「体を守ること」と「生活を守ること」のバランスが課題になりそうです。

2.2025年6月からは熱中症対策が法的に義務化

この制度の背景には、今年から始まった新しいルールも関連しています。

2025年6月から、建設現場での熱中症対策が法律で義務化されました。WBGT値28℃以上、または気温31℃以上で長時間作業をする場合、事業者は必ず対策を講じなければなりません。

熱中症の症状がある現場職人

対策内容は具体的に定められています。

  • 水分・塩分補給の徹底
  • 休憩時間の確保
  • 日陰や休憩所の設置
  • 作業服の工夫(通気性・速乾性・冷感インナーなど)
  • 緊急時の対応マニュアル(応急処置、医療機関への連絡など)

しかもこれは屋外作業だけでなく、風通しの悪い屋内作業も対象です。

違反した場合には?

労働安全衛生法に基づいて懲役または罰金が科される可能性もあります。つまり、今後は「熱中症対策は努力義務」ではなく「法律で必須」という時代になりました!

✅ ところで「WBGT(暑さ指数)」って何?

これは、国際規格(ISO)で定められた熱中症の危険度を示す指標です。

  • 温度だけでなく、湿度・日差し・風の3要素を組み合わせて計算
  • 数値が高いほど熱中症リスクが上がる
  • 28℃を超えると「厳重警戒」、31℃以上は「危険」

つまり、ただの気温よりも体にとってリアルに危ない暑さを示してくれるのです。

3.実際の現場でできる工夫

ここで重要なことは、夏季休工や義務化の流れがあっても、現場で働く以上「暑さゼロ」はありえないということです。環境や制度が変わっても、日々の工夫と準備は欠かさずに行うことが大切です。

水分補給をする男性
  • 水分補給(経口補水液や塩分タブレットも活用)
  • 通気性の良い作業服や冷感インナー
  • 空調服、冷却ベスト、水冷式ベストなどを着用
  • 日傘・テントで休憩所を日陰に
  • 作業員の健康チェック(体調不良時はすぐ休む)
  • 緊急時の対応をチームで共有
ダイマツオリジナル_4つ穴カスタム加工の空調服を着用している谷

ただし空調服や冷却ベストは「バッテリー切れ」「コストが高い」などの課題も残ります。念には念を。これで十分と思わずに、忙しい中でも出来ることを少しずつやっていきましょう。

4.現場の声とこれから

「夏季休工」制度は、職人さんの健康と安全を守るための大きな一歩です。

真夏の炎天下での作業が減るため、 熱中症リスクが大きく下がることが期待されるでしょう!春・秋に仕事が集中するため、作業効率もよくなるはず!また、働き方改革にもつながるので、体だけでなく生活のリズムも改善します♪

一方で、課題も残ります。

  • 休工中の給与をどうするのか
  • 日雇いや短期雇用の人たちの生活をどう支えるのか
  • 工期やコストにどう影響するのか

制度そのものは前向きですが、まだまだ「試行段階」。結果が出るのはこれからです。これからの動きに注目ですね。

要チェックの画像

5.まとめ|ダイマツからのご提案

ダイマツではこれまで、

  • バートルのエアークラフト
  • アイズフロンティアのペルチェウェア
  • 水冷服
  • ファン付きヘルメット

など、最新の熱中症対策グッズを数多くご紹介してきました。

アイズフロンティア2025SS_ペルチェ_三つ穴_2品番

「制度」と「道具」、両方がそろって初めて本当に安心できる現場がつくれるはずです。もしまだ導入していない対策グッズがあれば、この機会にチェックしてみてください。

👉 熱中症対策グッズは下記よりご覧ください
↓↓
熱中症対策グッズを見る

とはいえ、これが建設関係の現場で当たり前になるのはいつのことでしょうか。自助努力でこれまでがんばってこられた現場の方にとっては、明るい兆しかもしれませんが、一方で、この働き方が一般的に広まるのは、まだまだ先のことかもしれません。

給与などの課題も残ります。

働き方改革で現場以外の仕事をすることで、新しい生き方や家族との過ごし方が前向きになるのか。

来年のとてつもない猛暑を迎える前に、少しでも状況が進展していることを祈ります。

女のことが祈っているイラスト

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この記事の監修者
株式会社ダイマツ
https://daimatsu-workwear.com
大阪府摂津市に拠点を持ち、48年以上にわたり高品質な作業服を提供。業界内外で高い評価を得ており、BURTLE、寅壱、I’Z FRONTIERなどの人気ブランドを取り扱っています。
作業服の他、安全靴、工具、ヘルメットなど幅広い商品ラインナップを展開し、独自のカスタムオーダーサービスで職人ニーズに応えています。

執筆者:谷優子
Instagram:https://www.instagram.com/secretaria_mc/
Youtube「だいまつチャンネル
だいまつ公式YoutubeチャンネルのMCとして出演。
長年のMC経験を活かし、作業服や関連アイテムに関する情報をわかりやすく提供しています。